朝、駅に着くと嫁から電話の着信が入っていた。
どういうことだと思い、メールしようとしていると、電話がかかってきた。
何があったのかというと、昨晩、猛烈な腹痛に襲われたという。
今回のところは腹痛は収まったのだが、早産の危険が高いそうだ。
この状態で赤ちゃんが生まれても未熟児で専用の施設(NICU)が無いと対処できないという。
NICUは県立大学のような大きい病院にしか存在しない為、産婦人科では対応できない。
よって場合によっては転院する必要があるかもしれない、とのことだ。
朝一で産婦人科の先生の検診のタイミングで転院する、しないを判定する必要がある。
これは会社に行っている場合ではないので、急きょ年休を取り、産婦人科へ行くことにした。
部屋に入ると、嫁は一見、普段とはかわらない状態。
おなかの張り具合を検知する機材が横に置いてあり、張り具合を表す数値がモニタに映し出されている。
ベッドサイドの機材が増えていくほど、事が深刻になっているような気分になって、嫁の姿が痛々しい。
朝の診察が始まる前に、院長先生の話を聞く。
昨晩の痛みは陣痛と同じような痛みであり、へたするとこのまま陣痛が始まってしまい、
急きょ出産することになったかもしれないと告げられた。
今、生まれたとしても赤ちゃんは未熟児であり、ここの産婦人科では受入不可であること、
転院するとすればNICU設備の整った県立病院か大学病院の2択であることを告げられた。
この2択では県立病院を希望していたが、ベッドの空きが無いとはいれるかどうかはわからないという。
結局大学病院にしか空きが無く、大学病院に入院することに。
絶対安静なので救急車で搬送されることになった。救急隊が担架を押して、産婦人科に入ってきたので待合室にいた事情を知らない人からすると、「何事?」という感じだろう。担架で運ばれるときの注目度はすごかった。
院長先生が多忙にもかかわらず、見送りにきてくれた。これでお別れになるのかーと思った。
救急車は救急搬送と言うことで信号無視で大学病院まで突っ走ってくれたが、結構怖かった。事故をおこしたりしないのだろうかと疑問に思った。
入院すると手続きやらなんやらで1日があっと言う間にすぎてしまう。なにをやったのかはあまり覚えていない。嫁は救急搬送されたタイミングでたくさんの医師に囲まれて状況の確認をされて大変恥ずかしかったらしい。大学病院の治療方針で沢山の医師で情報を共有して、複数人の医師の意見を総合して、診ていこうとするそうだ。大学病院と言うことで研修医という位置づけの先生が多く、経験の少なさを集合知で補おうとしているのか。この大学病院の方針には今後苦しめられることになる。